アメリカで働くコンサルタントの本棚

主にM&Aやグローバルビジネスに携わり、USCPAを取得。仕事や自己啓発で役に立つ本や情報等を紹介します。

ソフトバンク、Boston Dynamics・Shaft買収

先日、ソフトバンクがGoogle傘下のBoston Dynamicsの買収を発表しました。更に本取引の一環として、日本企業のSchaftを買収することにも合意しています。

www.softbank.jp

 

Boston Dynamics、Shaftともに歩行型ロボットを開発する企業として非常に有名です。四足歩行型ロボットの"Big Dog"を始め、Boston Dynamicsのロボットはテレビでも取り上げられているため、目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

Boston Dynamics | Boston Dynamics

www.youtube.com

また、Shaftも"東大発のロボットベンチャーがGoogleに買われた"と、買収当時(2013年)は話題になりました。

 

今回の2社買収の合意は、ソフトバンク・Googleの思惑が一致した結果だといえます。

Googleにとっては、ロボットの事業化を進めていた副社長のアンディ・ルービン氏が退社してからは、ハードウェアのロボット開発からは遠ざかっていました(同社のフォーカスは、AIや車の自動運転等に既に移っています)。

 

一方で、ソフトバンクは有名なPepperをはじめ、ロボット事業に本格的に乗り出しています。以前に当ブログの記事でも紹介したように、Pepperの課題の一つは自由に動き回ることができる"自立移動"を実現することであり、今回の2社買収はその課題解決に貢献することでしょう。

www.thebookshelf.biz

ただし、ソフトバンクの狙いは"歩くPepper"の実現だけに留まらないでしょう。

Boston Dynamics等の歩行技術は、軍事目的の過酷な条件でも耐えられる程、高度なものです。現在の可愛らしいPepperは主に商業施設やコミュニケーション用途で活躍していますが、その用途向けには補って余りあるものです。

そのため、ソフトバンクとしてはPepperや今回のロボット開発2社に加えて、今後もロボット技術を持つ企業の買収を進めて、商業から産業、政府等の幅広い業務に活用できるロボットを自社グループ傘下に揃えることだと考えます。

 

今後も、ソフトバンクのロボット事業の展開に注視していきたいと思います。

 

USCPA 試験結果の通知時期 (2017.7-12:更新版)

USCPAの新試験制度が2017年4月から始まりました。

 

最初の試験期間である4-5月(Q2 Window)については先日終了したところですが、そちらの試験結果の通知時期及び今後の受験可能な日程が公表されています。

FAQ: CPA Exam Score Release Timeline - AICPA

  • Q2 Testing Window: 4/1~5/31(終了)、FAR, AUD, REGの結果通知は8/17まで、BECは8/22まで
  • Q3 Testing Window: 7/1~9/10、結果通知は9/22まで
  • Q4 Testing Window: 10/1~12/10、結果通知は12/22まで

 

Q2の試験結果のうち、Written Communicationが含まれるBECは、従来の発表に比べて約1週間程延びて8/22以降に変更されました。またQ2の結果通知は、Q3(7-9月)の試験時期に一部重なっています

あらためて、Q2-3で続けて受験される方はご注意ください。

AI半導体への取り組み

先日、「アップルが人工知能を組み込んだ半導体チップを開発中」と報じられました。

顔認識、音声認識を処理するもので、開発中のiPhoneで試験中ということです。

www.nikkan.co.jp

 

AI向けの半導体では、既にGoogleは昨年、自社用のAIチップ"TPU(Tensor Processing Unit)"を公表し、従来のCPU/GPUを上回る計算性能・省電力性能を発揮しています。また、その成果は囲碁ソフト "Alpha Go(アルファ碁)"の開発やGoogle翻訳の改善にも現れています。

 

これまでソフトウェア/サービスを提供してきたGoogleやApple等が揃ってAI半導体の開発に取り組む背景としては、より高度なAIを開発・利用するために、それを動かすハードウェアにもより高い能力が求められている、という点が挙げられます。

 

従来のCPUは汎用的な計算処理に適している反面、現在のAIの主流である機械学習のような膨大な類似データの読み込み・分析等では処理性能は上がらず、電力消費量も増えます。そのため、各社はAI活用を優位に進めるためにも、自社に適したAI半導体の開発に乗り出しているところです。

 

現状では、この流れに追随する日本の企業は現れていません(むしろ、東芝メモリの売却という逆方向の動きの方が目立ってしまっています)。Google、Apple、Amazonのようにソフトウェア/サービスを世界的に展開している日本の企業が少ないことを考えると致し方の無いことかもしれませんが、今後はこうしたAI活用に向けて集中的に取り組む企業との差はますます広がってしまうでしょう。

 

半導体の開発・製造自体は水平分業が進んでいるため、新たに自社で取り組むにはハードルが高いですが、半導体メーカーと一早く協業し、今後自社のAIに適した半導体等を提供してもらうことで日本の企業もAI分野で優位に立つことはできると思います。

5: ブリティッシュ・エアウェイズ ギャラリーズ ファースト(ロンドン)

今回は、ロンドン ヒースロー空港のターミナル5にあるブリティッシュ・エアウェイズ ギャラリーズ ファーストラウンジをご紹介します。

 

今回のラウンジがあるターミナル5は、ブリティッシュ・エアウェイズの専用ターミナルになっており、ガラス張りの美しい外観やショッピングモール並の充実した商業施設等で世界的にも評価の高いターミナルの一つです。
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ラウンジの入口では、先ず英国らしく馬がお迎えしてくれました(笑)。
中に入るとシャンデリア等の豪華な装飾とともに、暖かな光の差し込む広々とした空間が広がります。
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滑走路も目の前にあるため、飛行機がよく見えるのも嬉しいです。
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また食事、飲み物も充実しています。今回は朝食の時間帯でしたのでパンやソーセージ、ヨーグルト、果物などの英国式ブレックファーストが提供されていました。以前に夕食時に利用した際も料理は豊富でした。飲み物は、シャンパンやワインなどの専用エリアもあり、様々なお酒を楽しむことができます。
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もちろんシャワーやWiFiなどの設備は整っており、雑誌なども充実しています。
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そして、こちらのラウンジの一番良いところは、目的に合わせて利用者が快適に過ごせるように様々なエリアを用意していることです。開放的でゆっくりできるリビングやビジネススペース、キッズルーム、更にスワロフスキー製のシャンデリアで飾られた豪華なシャンパンルームまであります!
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ヒースロー空港内でも屈指の素晴らしいラウンジですので、出発まで充実した時間を過ごせると思います。


(補足)
ターミナル5は、ラウンジだけではなく商業施設も大変充実しているため、そちらを見て回るだけでもあっという間に時間が経ってしまいます。
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2016年11月には、出発エリア内にハリーポッターショップもオープンしました。ハリーポッターのグッズはロンドンでも売っているところも限られているため、ファンの方やお土産などにおすすめです!

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4: アメリカン航空 ビジネスラウンジ(成田)

今回は、成田空港のアメリカン航空 ビジネスラウンジをご紹介します。

 

こちらのラウンジは、成田空港第二ターミナルにあり、ショップが並ぶナリタ5番街の手前にあるエスカレーターを下りたところに位置します。アメリカン航空の他にはOneworld加盟航空会社、フィリピン航空等の利用者が使えます。
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ラウンジに入ると、和風の雰囲気を随所に感じる広々とした落ち着いた空間が広がります。いくつかのエリアに分かれており、席数も十分にありますので、それぞれの目的に合わせて大きめのソファーでゆったりくつろぐことができます。また、搭乗ゲートの目の前にあるため、飛行機がよく見えるのも嬉しいです。
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プリンターが備え付けられたブースもあり、集中して仕事等を行いたい方にはおすすめです。
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食事はJALラウンジと提携して同じ炊きたてのご飯や焼き魚、新鮮な野菜などが食べられます。他にもハムなどの軽食やスナック類も提供されています。
飲み物は、ソフトドリンクからビール、ワイン、日本酒まで幅広く揃っています。
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もちろん、WiFiやシャワールームなどの基本的な設備も備わっています。

こちらのラウンジで最も目を引くのが随所に飾られているひな人形、屏風絵、浮世絵など和風の装飾品の数々です。海外の方から見た、日本の良さを再発見したように感じました。
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私が訪問した午前中の時間帯はフライトが少なかったためか、それほど混んでおらず、座席数にも余裕がありました。同じOneworldのJAL等のラウンジが混んでいたり、出発までの時間をゆっくり落ち着いて過ごしたい時などに最適なラウンジです!

リクルート AIソリューションを無料公開

先日、リクルートテクノロジーズは「ホットペッパー」や「カーセンサー」などで実際に利用しているAI・機械学習ソリューションのAPIを無料公開しました。 

a3rt.recruit-tech.co.jp

 

現時点で公開されているのは、以下の6つです。

これらを用いることで、例えば文章の自動生成・入力補助(Text Suggest API)や誤字脱字等の自動検出(Proofreading API)により原稿を書く作業を効率化したり、良い印象を与える写真の判別(Image Infuluence API)を行うことなどができます。

 

ご参考までに、実際の利用イメージは、こちらのブログでListing APIを除く5つのソリューションを簡単に試すことができます。

http://ai-create.sub.jp/_lab/a3rt/talkapi/#/

ai-create.net

 

原稿の自動作成や校閲のソリューションは、仕事柄、利用する機会が多そうですので、ぜひ私も今後使っていければと思います。 

  

(補足)

なお、同社のサイト内では、自社の経験を踏まえて、

  • ビジネスとして合理的な判断の必要性(最新手法だからすごいわけではない)
  • 機械学習のデータを持つ会社は強い(データは容易に真似できない)
  • 結局、何の問題が解決できるかが大事(AI・機械学習のプロダクトの多くは効率化か、コスト削減のいずれか)

という認識の下で、実際にAIをビジネスに活用するための勘所も示しており、大変秀逸です。

www.slideshare.net

 

今回の無料公開についても、より幅広く使ってもらうことで自社ソリューションの発展につなげたい、という考えがあるものかと思います。