トヨタ生産方式―脱規模の経営をめざして
最近読んだ本の中で、特に感銘を受けた「トヨタ生産方式」について書きたいと思います。
この本の初版は1979年ですが、今読んでも全く遜色ない名著です。(先日、丸の内の丸善に行った際も、経営コーナーに平積みされていました。)
トヨタ生産方式といえば「ジャストインタイム」やニンベンの付いた「自働化」、「カンバン」、「7つのムダ」などが有名ですが、それらについてトヨタ生産方式の生みの親である大野耐一氏自身によって、その背景にある考えが非常に分かりやすく、かつ迫力のある言葉で述べられています。
現実には「トヨタ生産方式」という決まった形式のものはある訳ではなく、経営環境や自社の経営資源に応じて、常に知恵や工夫を絞りながら探求し続けることが不可欠です。敢えて言うならば、その思想こそがトヨタ生産方式の本質と言えるかもしれません。その本質が、この本には凝縮されています。
製造・物流部門等の方だけでなく、企業活動に携わる全ての方にぜひ一読することをお勧めしたいと思います。