今回は、USCPAの独学について考えてみます。
先ず結論から言うと、個人的にはUSCPAに独学で合格することは可能だと思います。(実際、ネットを見ても独学で合格している方が何名もいらっしゃいます。)
問題だけならば、前回紹介したような海外の過去問題集を繰り返し解くことでかなり対応できますし、私も受験勉強の後半はほとんどBisk問題集の学習だけでした。
また、例えばWileyなどは問題集にビデオ講義・問い合わせ等がセットになった比較的安価な教材(CPAexcel)も売っていますので、 これらを利用することもできます。
一方で、最初からこうした教材だけを利用して独学で合格できる方というのは、例えば、
- 海外の大学/大学院を卒業し、財務・会計や経済分野に一定の知識がある
- 海外勤務または外資系企業の勤務経験があり、 財務・会計の実務に携わっている
- 海外の弁護士、税理士などの専門職の資格を有している
など、元々USCPAの出題範囲における知識や実務経験を有している方に限られてくると考えます。
またこうした条件を満たしている方でも、個々の知識・経験によっては、USCPAの幅広い出題範囲をカバーするのが難しく、独学だけでは対応できないことも多いと思います。
私の知り合いの米国MBA卒業生でも、卒業直後にUSCPAを受験し、FAR・BECは合格したものの、AUD、REGになかなか合格できずに途中で止めた、という方もおります(特にAUD、REGが通常業務の中では馴染みが薄いものも多く、苦戦するようです)。
加えて、USCPAの受験までには学歴審査や単位取得、各州への出願手続き、最新の試験制度の情報入手等、個人だけでは煩わしい手続きも多くあります。
私自身は、海外企業のメンバーと共に働く経験を数年間してきており、米国企業の経営管理や内部監査等の経験がありましたが、 予備校で勉強することにしました。結果的に、予備校で学んでいなければ限られた受験期間内で合格できなかっただろう、と今は強く感じています(*広告・謝礼はもらっていません!)。
こうした経験も踏まえて、それぞれの知識・経験により異なるとは思いますが、 日本人で海外での財務・会計分野の経験が少ない方がUSCPA受験をするならば、私は予備校の利用をお勧めします。