先日東京で開催された"Pepper World 2017"に行ってきました。
こちらのイベントはロボットによる業務の自動化というテーマのもとで、ビジネス向けPepperの最新活用事例を紹介するものです。今回は展示会場を見学しましたが、その他に講演、ロボアプリのコンテスト、ファッションショーも行われていました。
会場にはファッションショーに出演したPepperたちも展示されていました。Pepperが着ている服は、オリジナリティを出しつつ動作に影響しないようにデザインされたものです。
入口付近では、 ソフトバンクによるPepperの最新ソリューションが紹介されていました。写真は、右奥にいる男性がPepperを遠隔で操作しており、対話等ができるようになっています。例えば、無人店舗の接客、離れた場所にいる家族・友人とのコミュニケーション等に活用できるでしょう。
また、Pepperは自由に動き回るようになることが課題の一つですが、今回は自立移動するソリューションも多く紹介されていました。これにより、今後の活用シーンも更に広がっていくと思います。
数多くのソリューションが紹介されていましたが、そのうち、特に興味深かったものを3つ、独断でピックアップしてみました。
1. 接客 & 決済/POSソリューション
今回、最も完成度が高いと感じたのが接客するPepperです。来店したお客様の顔を認識し、初来店かどうか、性別等を判断し、それに応じた商品をお薦めします。また、電子マネー、クレジットカードによる支払いができ、POS端末の処理も行われます。
まだ店内移動ができないのが課題ですが、これが導入されれば、ロボットのウェイターによる注文やお会計の効率化、無人化も実現できると感じました。
2. 空港コンシェルジュ
先日まで羽田空港で実施されていたロボットによる案内業務等の実証実験で使用したPepperそのものが、今回展示されていました。日本語・英語・中国語の3ヶ国語に対応し、空港内の施設案内をする他、利用者の質問にも回答します。また、難しい質問等は遠隔操作でスタッフの方が対応できるようにもなっています。
1と同様、空港内を自由に動き回ったり、自然な会話への対応に課題は残りますが、空港等の案内はロボットに適している業務だと感じました。その他に図書館や観光地等の事例も展示されており、実現が期待できます。2020年東京オリンピックでロボットが案内をしていたら、きっと海外から来た方は驚くでしょう!
3. プログラミング教室(教育)
最後はPepperによるプログラミング教室です。Pepperが先生となり、生徒はタグレットでプログラミングを学びます。一番の特徴は、学んだプログラムを利用して実際のPepperを動かすことができる点です。生徒は、自分のプログラムが正しかったかその場で分かるとともに、とても興味を持ちながら取り組むことができます。
プログラミングに限らず、一般的な科目も教えられるため、将来的にはPepper先生も誕生するかもしれません(笑)。
今回のイベントでは、何よりもすごいのが、これだけたくさんのPepperが一堂に会しているということです!数多くの企業が、Pepperを始めとするロボットの業務活用に真剣に取り組んでいることの現れだと思います。
まだまだ課題も残りますが、ロボットによる業務の自動化・効率化が数年先には身近なものになるだろう、ということを強く実感しました。