今週、電気自動車のTeslaが一時、General Motors(GM)を抜いて時価総額で全米首位の自動車メーカーになったと話題になりました。
GMの2016年販売台数は世界3位の約957万台、これに対してTeslaの販売台数は約7万台と比較にならない程大きな差がありますが、それだけ市場がTeslaの成長性を有望視していることの現れだと言えます。
そのTeslaが発電事業にも進出していることをご存知でしょうか?
2016年11月に太陽光発電事業を手掛けるSolarCityを買収し、太陽光発電パネル、家庭用蓄電池などの販売を開始しました。
同社の日本のWebサイトでも、電気自動車に並んで"Powerwall"という家庭用蓄電池があります(米国のサイトでは"Energy"という項目になっており、より幅広いラインナップが提供されています)。
価格と性能については色々と専門家の見方があるようですが、単純な本体価格で比べた場合には14kWh 696,000円(2017.4時点)と格段に安いようです。
何よりも、電気自動車で培った自社のバッテリー製造、太陽光発電等の再生可能エネルギーの技術・ノウハウ(Teslaは"ギガファクトリー"という巨大工場を持つ)を活かして、他の分野に展開する発想力には驚きです。Amazonが自社のECサイトをベースに、クラウドコンピューティングサービス(AWS)で急速に成長しているのと同じ感覚を得ます。
Teslaの最近のニュースリリースを見ると、Tesla "Motors"ではなく、Teslaと称していることが多いようです(正式名称もTesla, Inc.であり、自動車会社ではありません)。今後、自社のコア技術・ノウハウを活かせる分野への更なる展開を考えているのかもしれません。
今後も急成長するTeslaに注目していきたいと思います。