成長を続けているAmazonですが、現在、新たに進出を試みている分野があります。
それがヘルスケア市場です。
私が注目している動きの一つは、Amazonが米国の従業員向けにパイロットで提供しているAmazon Careです。
アメリカでは、日本のような公的医療保険制度がないため、個人や会社等で医療保険にに加入する必要がありますが、仕組みが複雑であり、医療コストが高止まりするなど様々な問題を抱えています。
こうした問題を解決するため、Amazonでは自ら医療保険を設立しました。そして、加入者に対してビデオやチャット等による遠隔医療、必要に応じた医師の訪問医療、自宅へのクスリ配送等のサービスを提供し、医療コストを抑える取り組みを進めています。
また、Amazonでは2018年に買収したオンライン薬局のPillPackも活用し、利用者の自宅までクスリを届ける仕組みを着実に整えています。
この取り組みはまだパイロット段階ですが、Amazonが培ってきたインターネット商取引やAIアシスタント(Alexa)の強みが活かせる上、医療サービス・薬の提供から医療保険まで全てAmazonだけでカバーできるようになるため、従来のヘルスケア市場を大きく変える可能性があります。引き続きAmazonの動きに注目していきたいと思います。