Netflixが独自の"Netflix.shop"を立ち上げて、新たにオンラインショップに参入しました。
特徴は、Netflixで放映されるコンテンツに関連が深い商品を販売すること。第一弾としてNetflixのオリジナルシリーズである"Eden"や"Yasuke"といったアニメ作品の商品を販売しました。カッコいいですね。
今後も人気作品の世界観を表現した商品を販売し、Amazonなどのオンラインショップと一線を画していくと思われます。
背景にあるのは、Netflix CEOの「広告主体のビジネスモデルは導入しない」という発言です。
Netflixをはじめとするストリーミングサービスは、Amazonプライム、Apple TV+、Disney+などライバルとの競争がますます激しくなっています。また、投資家やメディア等からも収益の多様化を求める声が高まっていました。
そんな中で、Netflixが出した答えが広告収入に頼るのではなく、自社のオンラインショップを立ち上げることでした。
この戦略には2つの良い側面があります。
- 広告主向けに個人情報を流用される心配なく、視聴者が安心してサービスを利用できる
- Netflix独自のコンテンツに関連する商品の販売することで、高い利益率を期待できる
1つ目は、Google、Facebookなどの広告主体の企業とは対照的です。特にアメリカの個人情報の流用は辟易するほどです。余分な広告を挟むことなく、安心・快適にサービスを利用してもらうことでNetflixのサブスクリプションを増やそう、という狙いが見てとれます。
2つ目は、独自のコンテンツを豊富に持つNetflixならではの展開と言えます。今後も人気作品の商品ラインナップを増やしていくことで、更に利益率の向上が狙えます(映画で数多くのヒット作を出していたフジテレビの戦略にも通じますね。)
当面は、Netflix全体の収益への影響は限定的ですが、オンラインショップが目論見通りに伸びていくか、今後の展開に注目していきます。
補足
以前に当ブログでYouTube TVを取り上げましたので、そちらもご参考ください。