自然災害やテロ、重大事件、更に企業の不祥事などが頻発するのに伴い、最近では危機管理に関する書籍が多数出版されているが、本書は危機管理を構成する要素について、警察・防衛出身者や企業で実際に危機管理に従事している方、研究者などの各分野の専門家が詳述した必携の1冊です。
危機管理(危機マネジメント)の基本的な考え方から始まり、危機の予知・防止、緊急対応計画の策定、クライシス・コミュニケーション、危機管理に適した組織のあり方、そして分野別の危機管理事例など危機管理に必要な各要素について、理論と事例を組み合わせて詳しく解説しています。
値段は少々高いが危機管理に関する内容が網羅されており、一部の分野のみが記載されている本を複数購入するよりも、これ1冊があれば十分だと思います。なお、私の机上の本棚には、本書と対処事例が豊富な「危機管理実務必携」(ぎょうせい)の2冊が常に一番手に取りやすい場所に置いてあります。