アメリカで働くコンサルタントの本棚

主にM&Aやグローバルビジネスに携わり、USCPAを取得。仕事や自己啓発で役に立つ本や情報等を紹介します。

2017-01-01から1年間の記事一覧

富士ゼロックス不適切会計 - リース取引の問題点

先日、富士フィルムHDの第三者委員会による調査報告書が公表されました。 富士ゼロックスの海外販売子会社の会計処理に関する調査報告書 http://www.fujifilmholdings.com/ja/investors/pdf/other/ff_irnews_20170612_003j.pdf 富士ゼロックスのニュージーラ…

ソフトバンク、Boston Dynamics・Shaft買収

先日、ソフトバンクがGoogle傘下のBoston Dynamicsの買収を発表しました。更に本取引の一環として、日本企業のSchaftを買収することにも合意しています。 www.softbank.jp Boston Dynamics、Shaftともに歩行型ロボットを開発する企業として非常に有名です。…

USCPA 試験結果の通知時期 (2017.7-12:更新版)

USCPAの新試験制度が2017年4月から始まりました。 最初の試験期間である4-5月(Q2 Window)については先日終了したところですが、そちらの試験結果の通知時期及び今後の受験可能な日程が公表されています。 FAQ: CPA Exam Score Release Timeline - AICPA Q2…

AI半導体への取り組み

先日、「アップルが人工知能を組み込んだ半導体チップを開発中」と報じられました。 顔認識、音声認識を処理するもので、開発中のiPhoneで試験中ということです。 www.nikkan.co.jp AI向けの半導体では、既にGoogleは昨年、自社用のAIチップ"TPU(Tensor Pro…

5: ブリティッシュ・エアウェイズ ギャラリーズ ファースト(ロンドン)

今回は、ロンドン ヒースロー空港のターミナル5にあるブリティッシュ・エアウェイズ ギャラリーズ ファーストラウンジをご紹介します。 今回のラウンジがあるターミナル5は、ブリティッシュ・エアウェイズの専用ターミナルになっており、ガラス張りの美しい…

4: アメリカン航空 ビジネスラウンジ(成田)

今回は、成田空港のアメリカン航空 ビジネスラウンジをご紹介します。 こちらのラウンジは、成田空港第二ターミナルにあり、ショップが並ぶナリタ5番街の手前にあるエスカレーターを下りたところに位置します。アメリカン航空の他にはOneworld加盟航空会社、…

リクルート AIソリューションを無料公開

先日、リクルートテクノロジーズは「ホットペッパー」や「カーセンサー」などで実際に利用しているAI・機械学習ソリューションのAPIを無料公開しました。 a3rt.recruit-tech.co.jp 現時点で公開されているのは、以下の6つです。 Text Suggest API Text Class…

企業戦略を読み解く1: Tesla

今回から、主に海外企業を中心に業績やニュース等から各企業の戦略を読み解きます。 第一回目は、Teslaです。 概要 Teslaは、米国シリコンバレーに本拠を置き、電気自動車の設計から製造・販売までを手掛ける会社です。同社の最新モデルの電気自動車は、画期…

Tesla Energy/テスラの発電事業

今週、電気自動車のTeslaが一時、General Motors(GM)を抜いて時価総額で全米首位の自動車メーカーになったと話題になりました。 www.bloomberg.co.jp GMの2016年販売台数は世界3位の約957万台、これに対してTeslaの販売台数は約7万台と比較にならない程大き…

GEのデジタル工場

以前にGEのインダストリアル・インターネットに向けた取り組みを紹介しましたが、今週(2017.04.10号)の日経ビジネスでは、GEのデジタル工場を特集しています。この特集は、実際の工場内の様子を写真付きで載せているため、大変分かりやすいです。 business…

IoT100+1(日経コンピュータ 3月30日号)

今月号(2017年3月30月号)の日経コンピュータで「IoT100+1」という特集を組んでいます。1月に特集された「人工知能 100」の続きにあたるものですが、今回も豊富な事例が紹介されており、なかなか良くまとまっています。 大きくはIoTの活用事例、最新テクノ…

KPMGコンサル、RPA活用支援の組織発足

先日、KPMGコンサルティングが企業のRobotics Process Automation (RPA)活用を支援するための専門組織を立ち上げ、4月から業務を開始することを発表しました。 3年後の2019年度に200名体制・100社からの受注を目指すようです。 KPMG 2017/3/28 ニュースリリ…

AI・ドローンの密輸監視への活用

2017年3月28日付の日経新聞 夕刊に、財務省がAIやドローンを税関の不審物検査や港等での密輸監視に活用を始める、という記事が掲載されました。 www.nikkei.com 主な内容としては、次のようなものです。 税関: 蓄積したX線写真の画像データ等をAIが読み込み…

USCPA コンピュータ試験(CBT)

USCPAは、現在、コンピュータの画面上に出題される問題を答えるコンピュータ形式の試験(CBT: Computer-Based Test)になっています。 このコンピュータ形式の試験については、普段の学習環境とは異なるため、初めて受験される方などは受験の際に少し戸惑う…

4: 「不正会計」対応はこうする・こうなる

2015年の不正会計の発覚に端を発した東芝の経営危機は、二度の決算発表の延期という異例の事態を経て、いよいよ多額の損失が生じる主因となったウェスティングハウス社の破産法申請手続きに入る局面となりました。 「選択と集中」を掲げて半導体で国内首位、…

USCPA 英文会計の急所 3: Goodwill

英文会計で特に気を付ける"急所"の第三回目は、Goodwillです。 概要 Goodwillは、日本語ではのれん、企業の買収や合併等の際に支払われる金額と対象企業の純資産の差額です。 この差額は企業のブランドや品質などから生じる超過収益力を表し、無形固定資産(…

USCPA 新試験制度の留意点(更新版)

いよいよ、USCPAの新試験制度が2017年4月1日から始まります。 新試験の開始に先立って、AICPAからも最終的な試験制度の概要について公表されています。 新試験制度の概要(PDF) http://www.aicpa.org/BecomeACPA/CPAExam/DownloadableDocuments/next-cpa-ex…

USCPA 英文会計の急所 2: Inventory / Work in Progress

今回も、私がこれまでの経験を基に英文会計で特に気を付ける"急所"を記します。 第二回目は、InventoryとWork in Progressです。 概要 Inventoryは、日本語では棚卸資産、製造・販売等のために保有している資産であり、いわゆる在庫です。 製造業のように仕…

4: ブリティッシュ・エアウェイズ ギャラリーズ ファースト(ロンドン)

今回は、ロンドン ヒースロー空港のターミナル3にあるブリティッシュ・エアウェイズ ギャラリーズ ファーストラウンジをご紹介します。 こちらのラウンジは前回紹介したNo.1ラウンジと同じく免税店エリアの手前に位置し、ブリティッシュエアウェイズや日本航…

5: No.1 ラウンジ(ロンドン)

今回は、ロンドン ヒースロー空港のターミナル3にあるNo.1ラウンジをご紹介します。 こちらのラウンジは免税店エリアの手前に位置し、デルタ航空やフィンエアー等の利用者やプライオリティパス保有者等が利用できます(有料で利用することもできます)。 ラ…

RPA(Robotic Process Automation)の活用可能性

現在、Robotic Process Automation(RPA)の活用が少しづつ広がっています。 RPAとは、ルールエンジンやAI、機械学習などを活用して、これまで人間が実施してきた業務を代替・自動化する取り組みであり、仮想知的労働者(Digital Labor)とも言われます。 現…

GEのインダストリアル・インターネット

IoT (Internet of Things)を始めとするデジタル化の流れの中で、最も重要なのは"集めたデータをどのように活用するのか"という点です。 この課題にいち早く気づき、取り組んでいるのが米国のGeneral Electric (GE)です。 事業ポートフォリオを常に見直しなが…

財務・会計分野における人工知能の活用

最近、財務・会計分野における人工知能の活用も進んでいます。 特に財務・会計ソフトにおいては仕訳の自動化、銀行口座・クレジットカード等のデータの自動取得等を人工知能等を用いて実現する企業が現れています。 例えば、最も有力なクラウド会計ソフトの"…

Pepper World 2017

先日東京で開催された"Pepper World 2017"に行ってきました。 こちらのイベントはロボットによる業務の自動化というテーマのもとで、ビジネス向けPepperの最新活用事例を紹介するものです。今回は展示会場を見学しましたが、その他に講演、ロボアプリのコン…

USCPA 英文会計の急所 1: Account Receivable

今回から、私がこれまでの業務や学習等を通じて経験してきた英文会計の実例とその中で特に気を付けるポイント("急所")を連載します。 USCPA試験の学習にも役立つことを目指しています。 第一回目は、Account receivableです。 概要 Account receivable(AR…

Exponential Technologies

先日、Singularity University(シンギュラリティ・ユニバーシティ)の講演を聞く機会がありました。 シンギュラリティ・ユニバーシティは、「2045年に人工知能が人間を上回る」と宣言した"The Singularity Is Near"の著者として有名なレイ・カーツワイル等…

人工知能による記事の自動作成 (決算、天気等)

日経新聞は、年始の記事で「人工知能(AI)による決算記事の作成を始める」ことを公表していましたが、早くも1月25日から「完全自動 決算サマリー」としてAIによる各企業の決算のサマリー記事の公開を始めました。 このプロジェクトは、日経新聞と言語理解研…

USCPA Written Communication対策

2017年4月から導入されるUSCPAの新試験では、BECは選択問題(MC)の比率が85→50%に下がり、残り50%はTask-Based Simulation(TBS、35%)とWritten Communication(WC、15%)によって採点されます。 WCの配点比率・問題数は変わりませんが、難易度が相対的に…

NFLにおけるビッグデータの活用 (NFL's Next Gen Stats)

アメリカン・フットボールの本場、アメリカのNFLシーズンも佳境を迎えてきました。 今週末にAFC、NFCの両カンファレンスの決勝(Conference championships)を行い、2月5日にヒューストンで開催されるスーパーボウルの出場チームが決まります。 今回は、プロ…

人工知能100 (日経コンピュータ 1月5日号)

日経コンピュータが新年号(2017年1月5月号)で、「人工知能100」という30ページ超の特集を組んでいますが、これがとても良くまとまっています。 日本での幅広い業種における人工知能の活用事例を写真付で紹介するとともに、今後の技術動向、社会に与える影…