アメリカで働くコンサルタントの本棚

主にM&Aやグローバルビジネスに携わり、USCPAを取得。仕事や自己啓発で役に立つ本や情報等を紹介します。

アメリカのプロスポーツリーグで最も稼げるのは?

今回は、少し気楽にアメリカのプロスポーツのトピックです。

 

アメリカではアメリカンフットボール(NFL)、野球(MLB)、バスケ(NBA)、ホッケー(NHL)が4大プロスポーツリーグと言われていますが、この中で選手の平均年収が最も高いのはどのスポーツでしょうか。

 

正解は、バスケのNBAです。2018-2019年シーズンの平均年収で比べると、

  • NBA: $ 7.8M(約8.6億円)
  • MLB: $ 4.5M(約5.0億円)
  • NFL: $ 2.9M(約3.2億円)
  • NHL: $ 2.8M(約3.1億円)

となっています。

 

その理由の一つは、選手の数です。上位3つのリーグで登録できる選手数を比べると、NFL 53名MLB 25名に対して、NBA 15名と狭き門になっています。

 

さらに年間のレギュラーシーズンの試合数についても、NFLの256試合(32チーム×16試合)に対して、NBA 1,230試合(30チーム×82試合)、MLB 2,430試合(30チーム×162試合)と多くなっています。

 

その結果、アメリカで最も人気があり、放映権料収入や観客動員が多いのはNFLですが、選手から見るとNBA、MLBの方がより稼げるスポーツとなっています。

 

加えて、バスケについては、中国を始めとして世界各国で人気があります。そのため、スター選手はシューズ等のスポンサー契約を締結することで多額の報酬を得ることも期待できます。

 

その他にも、スター選手は超大型契約(Supermax contract)が可能など、他のプロスポーツには無い特徴もあります。

www.youtube.com

 

今年からNBAでは、八村塁選手が日本人で初めてドラフト一巡目指名を受けて、入団後も活躍を続けています。ぜひこれからも素晴らしいプレーを続けてほしいですね!  

 

Amazon Go Grocery、シアトルにオープン!

今週、Amazonが食品スーパーのAmazon Go Groceryをシアトルに新たにオープンしました!

www.amazon.com

 

これまでのレジ無し店舗 Amazon Goを更に発展させたもので、広さは約4倍になり、取り扱い品も従来の加工食品、ドリンク、お菓子などに加えて、野菜・果物などの生鮮食品、惣菜、酒類なども扱うようになりました(そのため、商品入れ替えの従業員も店内には居るようです。)

 

これまでのAmazon Goが都市型のコンビニであるのに対して、Groceryは都市や郊外でも展開できるスーパーとなっており、より多くの店舗拡大が見込まれます。

 

調べてみると、従来のAmazon Goも既にシアトル、サンフランシスコ、ニューヨーク、シカゴ等の都市で24店舗を展開しているのですね(2020年2月末 現在)。

Amazon Go Store @ Amazon.com

 

今後、Amazonがリアルの世界でもスーパーやコンビニ(ミニマーケット)、中小規模の商店などの脅威となりそうです。

 

追伸

実際の店舗の様子は、こちらのオープン当日に行った方の記事がご参考になります。

かなりAmazon Goに似ていますね。機会があれば、ぜひ私も行ってみたいと思います。

thebridge.jp

Next Jobs - 自動運転車のドライバー

少し前になりますが、Bloomberg Technologyの特集で、自動運転車のドライバーの仕事を取り上げており、興味深かったため紹介します。

 

現在、アメリカの西海岸ではGoogle, Tesla, Uberなどの企業が自動運転の実現に向けて競うように取り組んでおり、街中でも日常的に自動運転車を見かけます。これらの車にはまだドライバーが乗っており、自動運転に必要な技術開発を進めています。

 

特集で取り上げているのは、そのうちの1社であるAurora Innovation。ベイエリアに本拠があり、自動運転を実現するためのソフトウェアを開発している企業です。

aurora.tech

 

自動運転車には大型のセンサーが取り付けられており、周囲の自動車やヒト、モノなどを検知します。 

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自動運転車には2名1組のドライバーが乗っており、街中を巡回しながら1名がハンドルを握って運転の微調整や急停車に備えて、もう1名がモニターを見ながら周囲の物体を正しく検知し、予測通りに運転が行われているかを常にチェックしています。

決して手を離して運転席に座っているだけの楽な仕事ではないようです(笑)。

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またオフィスに戻った後も、ドライビングの結果を開発部門にレポートして技術開発に活かしたり、自動運転車が使用するマップに反映するなど、常に改善が続けられています。

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まだ実現には至っていない自動運転ですが、こうした各企業の日々の取り組みを見ると、私たちの目の前に現れるのも遠くない時期であると強く感じます。

 

Bloomberg Technology

Next Jobs - How Cars Learn to Drive Themselves

www.bloomberg.com

 

Amazonの次なる成長戦略 - ヘルスケア

成長を続けているAmazonですが、現在、新たに進出を試みている分野があります。

それがヘルスケア市場です。

 

私が注目している動きの一つは、Amazonが米国の従業員向けにパイロットで提供しているAmazon Careです。

amazon.care

 

アメリカでは、日本のような公的医療保険制度がないため、個人や会社等で医療保険にに加入する必要がありますが、仕組みが複雑であり、医療コストが高止まりするなど様々な問題を抱えています。

 

こうした問題を解決するため、Amazonでは自ら医療保険を設立しました。そして、加入者に対してビデオやチャット等による遠隔医療、必要に応じた医師の訪問医療、自宅へのクスリ配送等のサービスを提供し、医療コストを抑える取り組みを進めています。

 

また、Amazonでは2018年に買収したオンライン薬局のPillPackも活用し、利用者の自宅までクスリを届ける仕組みを着実に整えています。

www.pillpack.com

 

この取り組みはまだパイロット段階ですが、Amazonが培ってきたインターネット商取引やAIアシスタント(Alexa)の強みが活かせる上、医療サービス・薬の提供から医療保険まで全てAmazonだけでカバーできるようになるため、従来のヘルスケア市場を大きく変える可能性があります。引き続きAmazonの動きに注目していきたいと思います。

USCPA ライセンス取得について

先日、米国公認会計士(USCPA)のライセンスを取得することができました。
準備を始めてから約7ヶ月間、合格実績をニューヨーク州からワシントン州にトランスファーして取りました。仕事を優先して手続きを進めたため、少し時間はかかりましたが、目標だった年内に無事に取得することができました。

 

ライセンス取得を目指した一番のきっかけは、USCPAとして自分が得た知識・経験を目に見える形に示したい、と考えたためです。

現在、仕事で米国をはじめ海外企業とやり取りをする機会が格段に増えました。その際、名刺等に「USCPA」と明記できることで、初対面の相手にも自身に何ができるかを分かりやすく伝えることができます。対外的に公表できるかどうかは、ライセンスの有無の大きな違いだと思います。


次回から、ライセンス取得するまでの経験を書きたいと思います。これからUSCPAを目指す方や、USCPA試験に合格後、ライセンス取得を検討している方の参考になればと思います。

USCPA 学歴審査(NIES)について

現在、USCPA関連の手続きのため、NASBA International Evaluation Services(NIES)の学歴審査を進めています。今回は、学歴審査について少し書きたいと思います。

 

学歴審査とは

USCPAは、受験時の学歴要件として必要な単位数が州毎に定められています。この際、米国以外の大学・大学院・短大などで取得した単位が、米国の大学の単位に相当するかを判定する手続きが学歴審査になります。

 

したがって、例えば日本国内の大学のみで学位や単位を取得した方は、基本的に学歴審査の手続きが必要となります。

 

学歴審査の手続き

USCPAの学歴審査は、NASBA(全米州政府会計委員会)配下のNIESが担っています。学歴審査の申し込みは、以下のサイトからオンラインで行なうことができます。

nasba.org

初めて学歴審査をされる方は、この中から、

・International Credential Evaluation for CPA Examination and/or Licensure – $225

を申し込みます。こちらを選択すると、住所・連絡先・受験州・支払い情報などを入力した後、学歴審査の手続きに移ります。

 

学歴審査には、主に

  • 英文の卒業証明書(Bachelor Degree Certificate or Diploma)
  • 英文の成績証明書(Transcripts)
  • パスポートのコピー

などの書類提出が必要です。そのため、ご卒業された教育機関の事務局などで証明書類の入手方法をご確認ください。また、NIESへの提出に際しては、教育機関の封筒で厳封(未開封)しておくことが必須です。ご自身で各書類を郵送される場合も、決して開けないようにご注意ください。

 

全ての書類がNIESに到着後、学歴審査が開始されます。学歴審査のステータスについては、各段階でNIESからメールで連絡がきます。また、質問等がある場合には、「nies@nasba.org」に連絡すると数日後に回答を得ることができます。

 

最後に、最もお伝えしたい点として、現在(2018年7月)はNIESの学歴審査には書類の到着後から約2ヶ月程度の期間を要しているようです(!)。私も今回申し込みをしてから、郵送までを含めると3ヶ月以上かかってしまいました。。。

そのため、これからUSCPAを受験される方は、NIESの審査に相当時間がかかることを考慮して事前の書類入手や学習期間と並行して手続きを進めることをお勧めいたします。